イリオモテヤマネコのこと [イリオモテヤマネコ]

2010年西表島旅行の西表野生生物保護センターで学んだイリオモテヤマネコのことを紹介しようと思います。


イリオモテヤマネコはネコ科の動物ですが、家庭で飼われているイエネコとは異なる種類のネコです。
見た目はイエネコとあまり変わりありませんが、特徴としては、胴が長く、四肢は太く短く、尻尾も太いです。
また、耳の後ろに白い模様があり、耳の先端にキズがある(先端に小さな切れ目がある)ことも特徴です。
1.jpg
2.jpg

イリオモテヤマネコは世界中で西表島にのみ生息しており、沖縄の言葉でヤママヤー(山の猫)とかヤマピカリャー(山で光るもの)と呼ばれていました。

西表島にはイリオモテヤマネコをモチーフにしたいろいろなものを見かけることが出来ます。
これは歩道で見つけました。
3.jpg
そのほかにも、イリオモテヤマネコの形の植え込みなんかがあったりします。


イリオモテヤマネコの行動
イリオモテヤマネコは夜行性で、特に夕暮れ~夜半の間と明け方に活発に動きます。
完全な肉食で、木の実などは食べません。
宮古・八重山にのみ生息するキシノウエトカゲ(天然記念物)が大好物です。
森や湿地を住処とし、泳ぎも上手です。


イリオモテヤマネコの環境
イリオモテヤマネコ(以下ヤマネコ)の生息数は約100頭強。
現在、最も絶滅の恐れが高い絶滅危惧種に指定されています。

もともとヤマネコは西表島の生態系の頂点に立っていました。
しかし、西表島の開発が進むことで、ヤマネコにとっては生きにくい環境になっていきます。

新たに西表島に侵入してきた動物も、ヤマネコを脅かしています。
オオヒキガエルは、中南米原産の大型のカエルで、皮膚から毒を出すため、ヤマネコが
これを食べると死んでしまう危険性があります。
したがって、オオヒキガエルの西表島への定着は、なんとしても食い止めなければなりません。

イエネコもまた、大きな影響を与えます。
イエネコが野良になった場合、その病気(猫エイズなど)がヤマネコに感染すると、
このような病気を知らないヤマネコにとって重大なダメージとなる恐れがあります。
また、住処や餌を奪われるおそれもあります。

もちろん、人間もヤマネコの害敵です。
1978年以降、確認されているだけで46件のヤマネコの交通事故が発生していますが、
事故後に生き残ったのは、西表野生生物保護センターでリハビリ中の「よん」だけです。

ですから、西表島ではヤマネコの交通事故を防止すべく、様々な工夫がなされています。
まず、交通事故の危険性の高い区間には、ゼブラゾーンが設けられています。
これは、道路に凹凸を設けることで音や振動を発生させ、ヤマネコに注意を促すものです。

またヤマネコが道路を横断しないよう、道路の下にトンネルが設けられていますし、
道路脇の側溝も工夫されています。
これは、側溝をにスロープを設けて側溝から脱出しやすくしたり、道路に出にくい形状にしたりするものです。

私も夜に車で浦内川へ向かっていたとき、道路上で猫に遭遇しました
(暗くてよくわかりませんでしたが、まずイエネコでしょう)。
ヤマネコを轢いては大変だと思い時速30~40km/hくらいでゆっくり走っていたので、
車を止めることが出来ましたが、普通の速度で走らせていたら轢いていたでしょう。

西表島は交通量が少なく、その割には道路は立派なのでついつい速度を出したくなりますが、
夜はそんな気持ちをセーブしなければなりません。


※以上は主に、西表野生生物保護センターのヤマネコ検定から引用
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

今日の小夏は上機嫌今日の小夏と虎 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。